地元広報誌「うえまち」コラム連載中!もし、我が子が不登校になったら?

第53回

「わが子に合った通信制高校を選ぶには?②」

 わが子に合った通信制高校を選択する視点として、前回はスクーリングについて触れました。今回は日常的な学習として行われるレポート指導について、その多様な形態と特色について報告したいと思います。
 通信制高校では全日制に比べていわゆる授業数が圧倒的に軽減されていますから、レポートを仕上げて提出することが義務化されています。取得単位数や教科によって多少異なりますが、通常年間80~120枚ぐらいの量があります。レポートは教科書を参考にしながら問題に答えていくいわば小テストとお考えください。例えば国語総合なら、年間12枚のレポート提出が必要です。
 このレポート指導は学校によってその形態がまちまちです。なお、ここで触れる授業はスクーリングとは別のものとご理解下さい。
 A校では、まず先生が教室にてそのレポートの内容に即した授業をし、レポートは家庭での課題とします。つまり生徒はひとまず授業を受けて、レポートは自宅で仕上げ提出します。
 B校では、通信制高校の考え方として「自学自習」がありますので、まず教室内で自分でレポートに取り組ませます。先生が机間巡視し、戸惑っている生徒がいれば個別に指導を行います。
 C校では、2対1や3対1での塾のような形態の完全個別指導でレポート作成を支援しています。
 そして最後にD校では、レポートの課題に即した映像授業をネットで受講し、レポートもネットにログインして仕上げて提出します。
 以上のように、自宅型、自習型、個別指導型、ネット型の4つに大まかに分類することができます。
 同じ不登校経験生徒でも、中学生時代に長期の経験者は基礎学力に大きな不安があります。友達とのストレスを感じ続けた生徒は教室での全体授業に抵抗感を持っています。また、不登校であっても、将来は大学進学も希望して学習には意欲的なタイプもいます。わが子の今までの状況と学力、学習への取り組み態度などを鑑みて、どの指導形態ならレポート提出をクリアしてくれるのかは非常に大切な選択の視点になってきます。  

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